子供の頃、土壁と竹の格子状の網目を見たことがあります。昔の民家などには、壁の下地材として当たり前に使われていました。竹を細かく割って縄もシュロ縄でした。この写真を見ても、職人さんが時間をかけて仕上げた格子は、とても美しい仕上がりです。その竹小舞へ泥壁を押しこむように塗りこむと強靭な壁が出来あがります。
しかし、竹小舞による下地壁作りは手間隙のかかる作業ですから、後継不足となりこれに替って石膏ボードが普及しました。 茅葺き職人もそうですね。ほとんど後継者がいなくなってしまいました。 残念なことですが、様々な分野で日本の伝統や技術の伝承が途絶えてしまっています。