クラフトデザイナー小林俊雄さんのサイトで「竹小舞」(たけこまい)で壁の芯を編んでいる写真を見つけました。宮崎空港のオアシス広場にスギの木を使用した家を建て、宮崎県産のスギを知ってもらうイベントの時の土壁作りです。土壁の下地には、細い竹を格子状に編んで壁の芯を作ります。その芯を作る細い竹が「竹小舞」です。

子供の頃、土壁と竹の格子状の網目を見たことがあります。昔の民家などには、壁の下地材として当たり前に使われていました。竹を細かく割って縄もシュロ縄でした。この写真を見ても、職人さんが時間をかけて仕上げた格子は、とても美しい仕上がりです。その竹小舞へ泥壁を押しこむように塗りこむと強靭な壁が出来あがります。

しかし、竹小舞による下地壁作りは手間隙のかかる作業ですから、後継不足となりこれに替って石膏ボードが普及しました。 茅葺き職人もそうですね。ほとんど後継者がいなくなってしまいました。 残念なことですが、様々な分野で日本の伝統や技術の伝承が途絶えてしまっています。