小林さんが、宮崎県産スギを使うようになったきっかけは、漆を刷り込むと、他の木の3倍以上も吸い込んでしまうものの、その分堅くなり、表面効果も大きくなることを知ったからです。 そして、宮崎県産スギの魅力は、「木目が粗い」という欠点もあるが、それを轆轤で加工し曲線(カーブ)を持たせることで、モダンな柄が出てくることに気づき、『杉モダン』と名づけました。スギは、欅の半分の重さなので、とても軽くて使いやすく、更に、落としても割れにくいという特徴があり、天然素材の漆で塗装していますから、安心して長くお使いいただけるそうです。
小林さんは、松泉宮温泉のインテリア・設備備品のデザイン製作も手掛けています。松泉宮温泉施設の湯船の天井には、「月」をイメージして中央部分に卵の殻で象嵌してある トレリス(格子状になった木製の柵)があります。力強さが感じられ、周りの景色とも調和して素晴らしいですね。松泉宮の貸切温泉は、各部屋に行く道すがら、 ”うさぎの灯篭”が道しるべになっています。幻想的で素敵ですね。