どうして猫はこんなに寒がりなのでしょうか。少なくても吾輩は、ご先祖様はタイという暑い地域で生まれているので、寒さに弱く暑い方が好きなのです。一般的に、「猫が寒さに苦手という性質は、猫の先祖がアフリカ北部に生息していたと考えられているリビアオオヤマネコにまでさかのぼるといわれていて、もともと暑い地域で生まれた動物なので、長い年月をかけて複雑に交配が進んだ今でも、猫は寒さに弱いという性質が残っているのだ」と考えられています。
では、すべての猫は寒さに弱いということでしょうか? 一概にそうとは言えません。1万年近い年月を経て、アフリカから世界中に広まった猫のなかには、その土地の風土気候に合ったものが生き残ってきた結果、体格や性質が変化してきたものもいます。例えば、吾輩の様に、タイ原産のシャムやそこから人間による交配で生まれたオリエンタルなどの南方系の猫は暑さに適応して、スリムで顔が小さく、アンダーコートといわれる下毛がない体質になりました。
逆に寒さの厳しいノルウェー原産のノルウェージャンフォレストキャットは、毛の量が多く空気を含みやすいアンダーコート(下毛)と、防水性の高いカバーコート(被毛)の2層構造の毛を持っています。
猫も住む場所によって、独自の進化を遂げてきたというわけです。
三毛猫などの日本猫はどうでしょうか? 日本猫はもともと中国から渡ってきた猫で、日本で独自の進化を遂げた猫だといえます。四季のある日本で暮らす猫ですから、暑さ、寒さに対する適応力に優れているといわれています。
外は、雪がどんどん降り積もっています。吾輩は、夕方までこのまま暖かなコタツで過ごします。