狭霧苑から北横岳に向かう途中で見た縞枯山(2403m)の”縞枯れ”です。山頂付近に何本かの白い横縞が見えます。北八ヶ岳付近では、針葉樹林が帯状に枯れて、何本もの白い横縞になって見える”縞枯れ現象”が知られています。坪庭からもこの現象を見ることが出来ました。この縞枯れ現象は、年々場所をすこしづつ移動していて、ほぼ等高線に沿って帯状に枯れているのが特徴だそうです。雄大な自然のサイクルに圧倒されます。
北八ヶ岳の空は、カラリと青かったです。立ち枯れた木が、鳥の嘴のように見えます。日差しは強かったのですが、湿度が低いので蒸し暑さを感じません。ロープウエイの混雑が予想されたので、乗らずに登山道を約1時間30分歩いてロープウェイ山頂駅へ到着。
ロープウェイ山頂駅からは、1周約30分程の散策路があります。この散策路には、多くの高山植物が自生しています。坪庭は、八ヶ岳最後の噴火で出来た溶岩台地で、溶岩の岩石がゴロゴロとむきだしになっていて、まともな土壌のない岩の隙間から高山植物が一生懸命に花を咲かせていました。自然の持つ生命力と力強さを感じます。坪庭からも、これから向かう北横岳周辺の山々の縞枯れが見えます。
散策の後、コース途中で左側に分かれ、横岳への登山道に入ります。やがて、周りがシラビソが多い原生林になります。橋を何度か渡り、階段の付いている急坂を登ると、北横岳ヒュッテに到着します。