稚内より約20キロ離れた場所にある円形の島「利尻島」。きれいな円錐の形をした利尻山は標高1,721m。島全体が利尻山の山頂に向かって引き絞られているように見えました。9月11日(金)鴛泊コースを通って山頂へ。天気は、曇り時々晴れ。
3合目の北麓野営場が登山口、標高約200m。 約15分で、冷たい湧水があふれる甘露泉の水場に到着。甘露泉水は、1985年(昭和60年)環境省により日本最北端の名水百選に選定されていて、名水「利尻の水」として商品化されているとか、どうりで、宿の利尻水は美味しかったです。
4,5合目のトドマツの鬱蒼とした山道を過ぎ、さらに登るにつれてダケカンバやミヤマハンノキが続き、6合目を過ぎると尾根も急になりジグザグの登り。
8合目が一等三角点のある長官山(ちようかんざん)1218m。展望が開け礼文島が見下ろせます。長官山から尾根をたどると次第に登りもきつく足場も悪くなります。9合目は高山植物帯(今年はすでに終わっていました)、沓形(くつがた)コース分岐を通過し急斜面を直登すると頂上です。
頂上には三角点と小さな祠があり、北峰とも呼ばれています。稚内方面から礼文島方面に向けて通り過ぎるさわやかな風が心地よく感じられました。昨年は、9月中旬に初冠雪だったとか。
利尻山には北峰と南峰(北峰より2mほど標高が高い)がありますが、北峰から南峰にいたる登山道にロープが張られていて、立ち入り禁止となっていました。
火山活動は、約20万年前から活動し約4万年前に現在のような形になったと言われています。活動を休止してから期間が長いためか、山頂付近の登山道の浸食が進んでいます。写真のように登山道が整備されていますが、整備が追いつかない状況と宿の人が話していました。
山頂付近の急峻さゆえに海上から一気に天に聳えるように見える利尻山の美しさ、稚内、利尻島、礼文島を行き交うゆっくりと動いているように見えるフェリーと緩やかで大きな波のうねり、心満たされる美しい景色でした。